アスリートのように極限のスピードを競い合う一般的なレースとは異なり、アルパカダービーの勝敗を左右するのは「当日の気分と周囲への好奇心」です。どんなに足が速い個体であっても、スタート直後にコース脇の青草に気を取られて立ち止まったり、客席の歓声に驚いて逆走し始めたりすることは日常茶飯事となっています。
特に見応えがあるのはゴール直前の攻防です。先頭を独走していたアルパカがゴールラインのわずか数センチ手前で急停止し、後方からのんびり歩いてきたマイペースな個体が抜き去って大金星を挙げるという大波乱も珍しくありません。飼育員が好物のおやつやおもちゃで必死に誘導するものの、まったく意に介さないシュールな光景こそが、可愛い姿に隠された「意外な結末」として観客の心を掴んでいます。