2017年の特番以降、保毛尾田保毛男が地上波番組や公式メディアに登場することは完全に途絶えました。事実上の「永久封印」となった背景には、単なる一時的な炎上回避にとどまらない、メディアを取り巻く構造的な変化が存在します。
第一に、「属性そのものをいじる笑い」の全面的な排除です。容姿や出自、性的指向といった本人の意思では変えられない要素を笑いのタネにする手法は、現代のグローバルスタンダードにおいて明確なハラスメントと見なされます。スポンサー企業もESG投資やブランド毀損のリスクを極度に警戒するため、そうした演出を含む番組への出稿を避ける傾向が定着しました。
第二に、制作側の世代交代とガバナンスの変化です。かつてのとんねるず流「権威を壊す過激な悪ノリ」は昭和・平成のテレビを牽引しましたが、コンプライアンスが最優先される現代において、過去の成功体験に依存した演出は致命的なリスクとなります。結果として『みなさんのおかげでした』自体も騒動の翌年である2018年3月に30年の歴史に幕を下ろすこととなり、保毛尾田保毛男の再登場は完全に閉ざされました。