歴史をさかのぼれば、その原点は首都圏を暴走行為で揺るがした暴走族文化にある。とりわけ、かつて六本木や西麻布を拠点に圧倒的な威圧感を誇った「関東連合」の存在は、その後の地下経済のあり方を決定づけた。彼らは暴走族の引退後も解散することなく、夜の繁華街で独自の人的ネットワークを維持し続けたのだ。
彼らが従来の暴力団と一線を画したのは、組事務所を持たず、代紋や看板を掲げない点にあった。このシームレスな移動性と匿名性こそが、警察組織による取り締まりを難航させた最大の要因である。時代とともに彼らは、街頭での物理的な力誇示から、ITを駆使したスマートな犯罪へと急激に舵を切っていく。