1990年代、故・栽弘義監督率いる沖縄水産が2年連続で夏の甲子園準優勝という偉業を達成した。あと一歩で届かなかった頂点。その無念は、1999年の沖縄尚学による春の選抜初優勝によってついに報われる。沖縄中が歓喜に沸き、指笛が深夜まで街中に響き渡った。
そして2010年、我喜屋優監督率いる興南高校が、史上6校目となる春夏連覇を達成。圧倒的な走攻守と「散歩や掃除から始める」徹底した生活習慣の変革が実を結び、沖縄の野球は「勢いがある」から「全国で最も隙のない野球」へと完全な脱皮を果たした。この歴史的快挙は、島の子どもたちに「自分たちも全国の頂点に立てる」という揺るぎない自信を与えた。