坂口杏里の芸能活動を語る上で、母である坂口良子の存在を切り離すことはできない。大女優の愛娘として大きな期待を背負いながらデビューした彼女だったが、2013年に最愛の母を亡くすという深い悲しみに直面した。精神的な支柱を失った時期と、メディアでの露出が急増した時期が重なったことは、彼女のその後の人生に小さからぬ影を落とすこととなる。
バラエティ番組で笑いをとる一方で、見え隠れする孤独感や不安定さ。そんな彼女を優しく包み込み、時には芸人らしいユーモアで救い出そうとしたのが小峠だったと言われている。周囲の関係者は「小峠は周囲の目を気にせず、彼女の素顔に寄り添おうとしていた」と証言する。画面越しに見せる突飛な言動の裏には、かけがえのない身内を失った寂しさを埋めようとする切実な模索があったのかもしれない。