一見すると完全無欠のシステムに見えるバイツァ・ダストですが、緻密に計算された致命的な盲点が存在していました。それがバイツァ・ダストの弱点と倒し方に直結する2つの要素です。
最大の弱点は、バイツァ・ダストが発動している間、キラークイーン本体が宿主である早人の防衛に専従するため、吉良吉影自身はスタンドを出して身を守ることができないという無防備状態に陥る点です。吉良が物理的な危険に晒された場合、自ら能力を解除しなければキラークイーンを手元に戻せません。
この構造を見抜いた早人は、超常的な知略と覚悟で運命の打破に挑みました。屋根裏に隠されていた植物型スタンド猫草(ストレイ・キャット)の空気弾をカバンに仕込み、吉良を暗殺しようと画策。暗殺自体は腕時計によって阻まれますが、早人の真の狙いは別にありました。早人は時間を完璧に計算し、仗助たちが現場を通りかかるジャストのタイミングで、吉良自身に「私は吉良吉影だ!」と大声で名乗らせる罠を仕掛けたのです。
露伴たちの死が確定する直前、吉良の自白を直接耳撃した仗助が激怒して登場。至近距離から仗助のクレイジー・ダイヤモンドによる攻撃を受けた吉良は、自身を防御するためにバイツァ・ダストの解除方法である「能力の任意解除」を選択せざるを得なくなりました。能力が解除されたことで時間のループと運命の固定は霧散し、露伴をはじめとする仲間たちの爆死という運命は完全に回避されたのです。