1994年、八代亜紀さんが43歳、増田登氏が38歳の時に二人は結婚しました。八代さんからの積極的なアプローチによって実を結んだこの結婚は、マネージャーと所属歌手という「仕事上の信頼関係」が土台となった典型的なパートナーシップでした。公の場でも「おしどり夫婦」として知られ、互いを尊重し合う関係に見えていた二人が、なぜ結婚27年目にして突如関係を解消したのでしょうか。
公式発表において、八代亜紀さんは離婚理由を「残りの人生をそれぞれの歩調で生きていくための円満な選択」と説明していました。しかし、当時の芸能ジャーナリズムや週刊誌各社の取材では、水面下で深刻な亀裂が生じていたことが報じられています。その引き金として大きく取り沙汰されたのが、増田氏と事務所所属の後輩女性歌手との間に浮上した親密交際疑惑でした。
報道各社の取材データによると、増田氏が熱心にプロデュースを手掛けていた若手演歌歌手に対して特別な待遇を与え、業務の枠を超えた距離感で接していたことが事務所内で問題視されたと報じられています。八代さん自身は決定的な証拠を突きつけて泥沼の法廷闘争を演じるような手法を嫌い、自らのプライドと相手への長年の感謝を汚さない形での幕引きを選びました。かつてのテレビ特番インタビューで「人はそれぞれ役目があるの」と静かに語っていた八代さんの姿勢は、裏切りに対する激しい怒りというよりも、人生の晩年において「自分本来の歌と絵の世界」に立ち返るための毅然とした決別であったと読み取れます。