出血が続いている場合の最も基本的かつ確実な止血アプローチは、物理的に血管を抑え込む抜歯後の圧迫止血です。外科手術の止血でも標準的に用いられる手法であり、正しい手順を踏めば大半の出血はコントロールできます。
具体的な抜歯後のガーゼの噛み方は以下の手順で行います。
まず、薬局などで購入できる滅菌ガーゼ(なければ清潔なティッシュペーパーを固く折りたたんだもの)を用意します。ガーゼを抜歯した穴の大きさに合わせて、厚みが出るように小さく正方形に折りたたみます。ポイントは、「傷口の上に少し盛り上がる程度の厚み」を持たせることです。厚みが足りないと、上下の歯を噛み合わせた際に傷口へ圧力が加わりません。
次に、丸めたガーゼを抜歯した部位の真上に直接当て、奥歯でグッとしっかり噛み込みます。この時、「軽く咥える」のではなく、「食事を力強く噛むくらいの圧力」で30分間、時計を見ながら噛み続けることが肝要です。途中で止まったかどうか気になってガーゼを外したり位置をずらしたりすると、固まりかけた血液が千切れてしまうため、30分間は絶対に口を開けてはいけません。
30分経過したら静かにガーゼを外します。ガーゼに血がべっとりと付着していても、傷口からの新たな出血が滲み出る程度に落ち着いていれば圧迫止血は成功です。