INFOBARの歴史を語る上で欠かせないのが、KDDIが2000年代初頭に立ち上げたau Design projectの存在です。画一的なシルバーやブラックの端末が市場を占拠していた時代に、通信機器を生活を彩るデザインオブジェクトとして再定義する試みは、業界内外に大きな衝撃を与えました。
その象徴となったのが、世界的なプロダクトデザイナーである深澤直人デザインによる初代INFOBARです。赤、白、青、ベージュのタイル状キーを大胆に配置した錦鯉カラー(NISHIKIGOI)は、日本の伝統美とポップアートを見事に融合させた傑作として評され、ニューヨーク近代美術館(MoMA)の永久収蔵品(パーマネントコレクション)にも選定されました。
道具としての機能性を損なわずに、触れるたびに愛着が湧く造形美。このフィロソフィーは、後のスマートフォンシフトにおいても決して色褪せることなく、歴代の端末へと受け継がれていくことになります。