ネット上の料理記事で頻繁に見かける「筋を切りまくり、麺棒や肉叩きで平らになるまで叩く」という裏技。実はこれ、豚ロース肉生姜焼き柔らかく仕上げるコツとしては諸刃の剣です。
薄切りの豚ロース肉(厚さ2〜3mm程度)を過剰に叩くと、肉の繊維がズタズタに破壊され、加熱時に保持できるはずだった肉汁がすべてフライパンの外へ流れ出てしまいます。厚切りのとんかつ用豚肉であれば叩く処理も有効ですが、生姜焼き用の薄切り肉に対して必要なのは、赤身と脂身の境目にある筋を包丁の先で2〜3箇所チョンチョンと断ち切るだけで十分です。
また、生姜焼き下味の付け方手順におけるもう一つの盲点は「塩を振るタイミング」です。焼く何十分も前に塩コショウを振るのは厳禁。焼く直前の1〜2分前に酒を少量揉み込んで臭みを消し、塩分はタレに一任する。この引き算の調理法こそが、豚の生姜焼き作り方プロの技における神髄といえます。
【プロの結論】調理科学から導く判断基準|このレシピが向いている人・注意すべき人
どんなに優れたレシピにも、キッチンの状況や求める味付けによって適性があります。あさイチ流のメソッドを導入すべき人と、従来の手法をアレンジした方が良い人の判断基準を整理しました。
【このレシピが圧倒的に向いている人】
- 豚ロース肉のしっとりした食感を楽しみたい人:脂身の甘さと赤身の柔らかさを両立させたい場合に最適です。
- 翌日のお弁当用におかずを作りたい人:小麦粉の保水シールド効果により、冷めても肉がパサパサになりません。
- 平日の夕食作りを10分以内で終わらせたい人:事前の漬け込み時間が不要なため、思い立ったらすぐに完成します。
【別の工夫・注意が必要な人】
- 豚バラ肉やこま切れ肉をメインで使う人:脂身が極端に多い部位の場合、小麦粉をまぶすと油っぽさが強調されることがあります。その場合は粉を振らず、サッと炒めて余分な脂をペーパーで拭き取ってからタレを絡める手法が適しています。
- ガツンと濃厚でパンチのある味付けを好む人:あさイチ流は上品なバランスが特徴です。定食屋のようなガツンとした塩分を求める場合は、隠し味に醤油を大さじ0.5足すか、少量のオイスターソースやおろしニンニクを加えるカスタマイズをおすすめします。