英国における盗撮取り締まりの大きな転換点となったのが、2019年盗撮罪処罰法(Voyeurism Offences Act 2019)の制定である。それまでスカートの中などを撮影する「アプスカート行為」は、公序良俗に反する罪や古くからある不法行為として処理されることが多く、罰則も極めて限定的であった。元司法相のロバート・バックランド氏らは、市民運動家の強い訴えを受けて法改正を牽引し、個人の性的同意なき撮影行為を明確な刑事罪として独立させた。
しかし、法律が施行されてなお、技術の進化スピードは法整備のスピードを遥かに上回っている。ストリーミング配信を用いたリアルタイム盗撮や、クラウドストレージを介した自動転送など、新たな手法に対する法解釈の限界が指摘されており、時代に合わせたさらなる厳罰化と法体系のアップデート議論が進行中だ。