アンドファミリーの製品を手にした者がまず驚くのは、生地が持つ独特の重量感と質感である。効率性を最優先する現代の織機では表現できない風合いを求め、同ブランドでは旧式の力織機(シャトル織機)で織り上げられたオリジナル生地を多用する。
ゆっくりと時間をかけて織られた生地は、空気を含んだような柔らかさと、使い込むほどに増す独特の凹凸感を併せ持つ。糸の撚り(より)回数や染色の濃度、織りの密度に至るまで、すべて計算し尽くされているのだ。
縫製技術においても一切の妥協が存在しない。今では希少となったヴィンテージミシン「ユニオンスペシャル」などを駆使し、熟練の職人が一着一着丁寧に縫い上げる。ストレスがかかる部分にはダブルステッチやトリプルステッチを施し、裏面のパイピング処理や補強布の選定まで徹底。見えない部分にこそ、ブランドの誇りが宿っている。