今でこそ耳にすることが増えた「ananの重版」ですが、その原点にして最大の転換点となったのが、2010年に打ち立てられた櫻井翔の伝説です。創刊から40年間、一度も重版を行わなかった同誌が初めてその方針を転換した事件でした。
当時、極限まで磨き上げられた肉体を披露したグラビアは、発売と同時に日本全国の書店・コンビニから姿を消しました。問い合わせの電話が鳴り止まない書店とファンの熱狂を受け、マガジンハウスは歴史上初の決断を下します。この成功体験が、雑誌というメディアが持つ「表紙の求心力」と「紙で所有する価値」を再定義し、現在の重版カルチャーへと繋がる強固な礎となったのです。