母の支えを受けて才能を急速に花開かせた安藤美姫は、ジュニア時代から圧倒的な存在感を放ち始める。日本スケート連盟の強化選手に選出されると、国際スケート連盟(ISU)公認の公式大会で女子シングル史上初となる4回転サルコウを成功させ、世界中に衝撃を与えた。
世界のトップスケーターへと駆け上がるスピードは凄まじく、競技会での圧倒的な技術力は連盟関係者や海外メディアをも唸らせた。だが、注目が高まれば高まるほど、リンクの外でのプレッシャーも増大していった。その重圧に押し潰されそうになるたび、彼女の心を繋ぎ止めていたのは、亡き父への想いと母への感謝だった。