2002年に彩図社から刊行された自伝『俺、はまじ』は、アニメや漫画で描かれた小学生時代のエピソードにとどまらず、著者の幼少期から青年期、そして大人になってからの挫折と挑戦を生々しく描いたノンフィクションです。
物語の導入部では、漫画ファンにもおなじみの静岡県清水市(現・静岡市清水区)での貧しくも温かい家庭環境や、個性豊かな祖父との触れ合いがユーモラスに綴られます。しかし、中盤以降は漫画の牧歌的な世界から一転し、厳しい現実と向き合う青春記へと変貌します。
高校卒業後にお笑い芸人を志して上京するも夢破れ、トラック運転手、タクシー運転手、バーテンダーなど職を転々とした浜崎氏。作中では、何をやってもうまくいかない焦燥感や孤独、それでも根底にある「人を笑わせたい」という純粋な思いが、飾らない真っ直ぐな言葉で語られています。単なるキャラクター本にとどまらず、昭和から平成の荒波を生きた一人の不器用な男の人間ドラマとして高い評価を獲得しました。