事件が発生したのは、2010年(平成22年)3月27日の午後のことです。京都府宇治市内の自宅周辺で遊んでいた結希ちゃん(当時6歳)は、わずかな時間のうちに忽然と姿を消しました。失踪直前の行動を振り返ると、普段通りの穏やかな休日を過ごしていたことが分かっています。
当時、現場周辺は閑静な住宅街であり、近くには幹線道路や河川、雑木林なども点在していました。警察の発表資料によると、家族が姿を見失ってから警察へ通報するまでの空白時間は極めて短く、計画的な誘拐なのか、あるいは偶発的な事故や迷子なのか、初動段階から複数の可能性が視野に入れられていました。
しかし、現場周辺には争ったような痕跡や靴、衣類といった所持品の遺留が一切残されていませんでした。近隣住民への聞き込み調査においても、不審な車両や人物の目撃情報が極めて限定的であったことが、初動捜査における最大の障壁となりました。