実力派俳優たちの壮絶な演技のぶつかり合いも、大きな見どころの一つだ。主演の柳楽優弥が演じるのは、会社と家庭の双方で居場所を失い、あてもなく夜の街を彷徨う主人公。鋭い目線の中に哀愁と諦念を漂わせるその佇まいは、観る者の胸を締めつける。
対する有村架純は、完璧な妻・母親としての仮面をかぶりながらも、内側に密かな破滅願望を秘めたヒロインを熱演。従来の柔らかいイメージを覆す静かな狂気を孕んだ演技は、試写の段階から「キャリア最高峰のハマり役」と絶賛の声が相次いでいる。二人が偶然の出会いを果たし、静かに互いの心の傷を舐め合っていく過酷なドラマから目が離せない。