NHK朝ドラ『あまちゃん』で琥珀掘りの勉さんを好演した塩見三省。撮影現場の舞台裏では、画面越しには分からない数々のドラマと綿密な役作りが存在していた。彼が明かした独占秘話によれば、カウンターで琥珀を磨く手元の所作ひとつにも、本物の職人から直接指導を受けた技術が反映されていたという。
「ただ座っているだけに見えるかもしれないが、勉さんの背中には何十年も土と向き合ってきた男の誇りを漂わせたかった」。塩見は役に込めた想いをそう振り返る。撮影の合間にも手元の琥珀に触れ続け、石の冷たさや手触りを身体に馴染ませていた。あの自然体に見える静寂の演技は、徹底されたプロ意識と緻密な計算の上に成り立っていたのだ。
さらに、喫茶リアスのシーンにおける「間」の取り方は、共演者との呼吸を極限まで探り合った結果生まれたという。一見すると気ままなアドリブのように見える瞬間も、共演陣のテンポを感じ取りながら絶妙なタイミングで繰り出されていた。知られざる名場面の裏側には、名バイプレイヤーならではの繊細な職人技が隠されていたのである。