「紫陽花名所(あじさい寺)」として全国にその名を知られる矢田寺。例年5月下旬から咲き始め、6月上旬から7月上旬にかけて見頃のピークを迎える。アジサイ園から本堂へと続く参道沿いには、西洋アジサイやガクアジサイ、ヤマアジサイといったバラエティ豊富な品種が所狭しと花を開き、山肌全体を鮮やかな絵画のように染め上げる。
特に雨が降った直後は絶景だ。濡れた葉と花弁が光を反射し、色合いがより一層深みを増す。NHK「にっぽん百名寺」などのドキュメンタリー番組でも大絶賛されたその景観は、一度見たら忘れられない力強さを秘めている。初夏のしっとりとした空気のなか、静かに花々の呼吸に耳を澄ませる時間は何物にも代えがたい贅沢と言えるだろう。