旭丘の1年で最もエネルギーが爆発するのが、秋に開催される学校祭「鯱光祭」だ。9日間にわたって繰り広げられるこのビッグイベントは、企画から運営、舞台装置の制作に至るまで、すべて生徒の手によって行われる。受験勉強の手を止め、全精力を傾けて議論し、巨大な展示を作り上げる体験は、彼らの熱量を極限まで引き出す。
かつて芥川賞作家の庄野潤三が小説『赤頭巾ちゃん気をつけて』で描いたような、青春期特有の焦燥と純粋な情熱。時代が変わっても、この校庭で繰り広げられるドラマの根底にあるものは変わらない。知性と情熱が交錯するその空間は、まさに若者たちの聖域だ。