日本一の超高層ビルであるあべのハルカスがそびえ立ち、西日本有数の商業集積地として進化を続ける天王寺駅エリア。その喧騒からわずか南へ足を延ばした場所に、静かな熱気を帯びた文化拠点がある。かつて同地区で長期間にわたり推進された阿倍野再開発事業の歩みとともに、地域のコミュニティ機能を支え続けてきた歴史は伊達ではない。
大阪市が整備したこの多目的ホール・コミュニティセンターは、単なる貸会議室の集合体にとどまらない。地域住民のサークル活動、伝統芸能の発表会、そして企業の決算説明会まで、あらゆる人間模様が交錯する場として機能している。近隣の商業施設がめまぐるしく移り変わる一方で、ここは変わらぬ「市民の居場所」として定着している。