ガスコンロが点火しないトラブルに直面した際、最初に行うべきは「点火ボタンを押した瞬間の作動音と火花(スパーク)の観察」です。ガス機器の点火システムは精密かつ論理的に設計されているため、現れている症状から不具合の発生箇所を絞り込むことができます。
点火不良のパターンは大きく以下の3つに分類されます。
① パチパチという放電音が一切しない(または音が非常に鈍く遅い)
この現象は、点火プラグへ電力を供給する電気系統に問題が生じているサインです。最も多い原因は「点火用乾電池の消耗」や「乾電池の電極部分の接触不良・逆装填」です。また、チャイルドロック(安全ロックレバー)が誤ってかかっていないかも確認してください。
② パチパチと勢いよく音が鳴り火花も飛ぶが、ガスに着火しない
火花が正常に飛んでいるにもかかわらず火がつかない場合、電気系統ではなく「ガス供給の遮断」または「バーナー周辺の燃焼環境の乱れ」が疑われます。ガスの元栓が閉まっていないか、ガスメーター(マイコンメーター)が地震や長時間の微小漏れを検知して自動遮断していないかを確認する必要があります。
③ 一瞬火はつくが、点火ボタンから手を離すとすぐに火が消えてしまう
手を離すと火が消える現象は、炎を検知する「立ち消え安全装置(熱電対・サーモカップル)」が正常に機能していないケースが目立ちます。吹きこぼれや油汚れが付着して温度を正しく検知できていないか、バーナーキャップのズレによって安全装置に炎が当たっていないことが原因です。