慌ただしい日常からエスケープし、自分自身を取り戻すリラクゼーションの旅が世界的なムーブメントとなっている。特に2026年は、環境への配慮と伝統文化の保護を両立させた「サステナブル・ウェルネス」への関心が急速に高まった。その中心地として再注目を浴びているのが、兵庫県豊岡市に位置する城崎温泉だ。
七つの外湯で知られるこの温泉街において、建築美の頂点と評されるのが京都御所を思わせる和風殿堂造りの建物だ。檜の香る荘厳な唐破風(からはふ)造りの玄関をくぐると、現代の都市生活では味わえない静寂と格式高い雰囲気が包み込む。伝統技法を駆使した木造空間は、単なる温浴施設ではなく、生きた文化財としての存在感を放っている。