分類としてはメキシコ原産のキク科ダリア属に属し、スウェーデンの植物学者アンドレアス・ダールの名にちなんで命名されたこの植物。歴史を遡ると、ナポレオンの妃であるジョゼフィーヌ・ド・ボアルネが深く関わっています。彼女は自身が所有する庭園に珍しい品種を集め、他人に決して譲らないことで優越感に浸っていたと伝えられています。
ところが、ある侍女が球根を盗み出し、自分の庭で見事な花を咲かせてしまいました。自慢の独占欲を打ち砕かれた妃は一気に情熱を冷まし、この愛憎劇から「裏切り」や「移り気」というネガティブな象徴が刻まれることになったのです。優雅な立ち姿の裏には、人間の欲望と嫉嫉が絡み合うドロドロとしたドラマが存在します。