成城学園高等学校の卒業生は、例年約50〜70%が系列校である成城大学(経済学部・文芸学部・法学部・社会イノベーション学部)へ内部進学を果たします。学力試験が免除される内部推薦枠を使えば、他大学を受験することなく安定した進路を確保できる仕組みです。
しかし、小宮浩信はこのレールに乗りませんでした。成城大学へ進学しなかった最大の理由は、留年を経験したことによる内部推薦基準の喪失と、敷かれたレールに対する強い違和感でした。成城学園における内部推薦には高校3年間の評定平均が厳格に求められますが、1年間の留年歴と低空飛行を続けた成績では、大学側が求める推薦基準をクリアすることは絶望的だったのです。
一般受験で外部大学を目指す選択肢もありましたが、学業への情熱を完全に失っていた小宮は高校卒業後、大学進学を断念してフリーター生活を選択します。アルバイトを転々としながら悶々とした日々を送る中、かつての同級生であり、一足先に成城大学へ進学してキャンパスライフを謳歌していた相田周二へ声をかけたことが転機となりました。
2人はお笑いの道を志し、2004年にプロダクション人力舎が運営するお笑い芸人養成所「スクールJCA」に13期生として入学します。名門校のエリートコースから完全に脱落した小宮と、成城大学経済学部を卒業して堅実な就職ルートを選べたはずの相田。対照的な学歴背景を持つ2人が、どん底の養成所フロアで再び合流した瞬間でした。