事件の幕開けは、ごく日常的な下町の銭湯でした。阿笠博士の自宅の風呂が壊れたため、毛利蘭や灰原哀とともに銭湯を訪れたコナン。男湯に入ったコナンは、脱衣所で不審な行動を取る2人組の男――伝説の殺し屋と呼ばれるコンドウ(声:香川照之)と、その相棒であるタツを見かけます。不審に思ったコナンが探りを入れようとした瞬間、濡れたタイルで足を滑らせて激しく後頭部を強打し、そのまま気絶してしまいます。
コンドウらは倒れたコナンを「病院へ連れて行く」と偽って車に乗せ、拉致・連れ去りを行いました。目を覚ましたコナンは自分の名前すら思い出せない「完全な記憶喪失」状態に陥っており、コンドウのアジトへと連れ去られてしまいます。灰原と阿笠博士はコナンの行方を追跡し始めますが、そこには海外の裏社会をも巻き込んだ大規模な爆破テロ計画が進行していました。
しかし、物語中盤で明かされる最大のネタバレは「コナンの記憶喪失はすべて偽装(フリ)だった」という事実です。銭湯で不審な鍵のすり替えや拳銃所持の気配を察知したコナンは、咄嗟に転倒したふりをして自ら拉致され、犯罪グループの内部へ潜り込む逆潜入ルートを選択していました。記憶を失った無力な子供を完璧に演じきることで、敵の油断を誘い、爆弾のありかと犯行グループの全容を暴こうとしたのです。