林きょうたろうのクリエイティビティを語る上で外せないのが、色彩調整(カラーグレーディング)への飽くなきこだわりだ。シアンとオレンジの相反する対比、フィルムライクな粒状感(グレイン)、暗部の滑らかな階調を残したシャドウ表現。
デジタルカメラが主流となった現代において、デジタル特有の硬さを排除し、まるでフィルムで撮影されたかのような温もりと湿度を与える。単に彩度を上げるのではなく、トーンを繊細にコントロールすることで、視聴者の感情に直接訴えかける色合いを作り出す。彼の色彩美学は、現在の日本の若手映像クリエイターたちにも多大な影響を与えている。