「美人が多い」というロマンチックな俗説の一方で、実際の患者が直面する医療の現実は極めて過酷です。特に外見の変化に関する苦痛は、多くの患者が精神的に追い詰められる深刻な問題となっています。
膠原病治療の要となるのが副腎皮質ステロイド薬(プレドニゾロンなど)です。炎症や自己抗体を強力に抑える救命薬である反面、ステロイドの副作用によるむくみや脂肪再分布が生じます。代表的なものが顔が満月のように丸くなるムーンフェイス(満月様顔貌)や、首の後ろに脂肪がつく中心性肥満、皮膚の菲薄化やニキビ様皮疹です。
外見の変化に敏感な20代〜30代の時期に、薬の副作用で顔や体が大きく変貌することは、患者の自尊心に深い傷を残します。「美人が多い病気」という無責任な言説は、日夜こうした副作用や慢性的倦怠感と闘っている当事者の苦悩を覆い隠してしまうリスクを孕んでいます。