五感の刺激は、味覚の領域にまで深く拡張されている。併設されたサロンで提供されるのは、厳選されたエディブルフラワー(食用花)と野生ハーブを組み合わせた独自のコース料理だ。ミシュラン星付きレストランで腕を振るったシェフと植物学者がタッグを組み、見た目の華やかさはもちろん、栄養価と薬効を限界まで引き出したディッシュが並ぶ。
例えば、朝採れのルリジサとカモミールをあしらった自家製発酵ブロスは、一口含むだけで体の隅々まで温かい滋養が染み渡る。砂糖や化学調味料は一切排除され、花の密が持つかすかな甘みと野生ハーブの苦味が複雑なハーモニーを奏でる。舌で味わうボタニカルアートは、体内の細胞一つひとつを覚醒させる力を持っている。