日本人が目に見えない波長や自然界の属性に惹かれる素地は、歴史を通じて育まれてきた。とりわけ、かつて大ヒットを記録した小説や映画『陰陽師』の存在は大きい。自然の気や怪異を読み解き、目に見えない理(ことわり)で都を守護した平安時代の術士たちの姿は、現代人の知的好奇心を大いに刺激した。
また、アニメーション映画『君の名は。』のように、人と人、人と土地を結ぶ「ムスビ(結び)」の精神や美しい境内を描いた作品も、聖地巡礼の情熱に火をつけた。物語を通して触れる神道の美意識や世界観は、単なる観光を超えた精神的なつながりを求めて人々を境内へと向かわせる原動力になっている。