シリーズが長期化するなかで、登場人物たちの関係性も少しずつ、しかし確実に深まりを見せている。最新の相関図を整理すると、ワカコを中心とした「逢楽コミュニティ」と「オフィス」、そして各地のロケ先で出会う「一期一会の酒場仲間」という三重の円が見事に機能していることがわかる。
撮影現場からは、キャスト陣の仲の良さを物語る裏話が絶えない。逢楽のシーンは実際の店舗を貸し切って撮影されることが多いが、撮影の合間にも野添と鎌苅、武田の3人が本当の常連と店主のようにグラスの持ち方や肴の味付けについて談笑する姿が日常茶飯事だという。未公開の撮影秘話として、あまりに料理が美味しく酒のピッチが上がってしまい、監督から「ワカコさん、ちょっと顔が赤すぎます」とストップがかかったというエピソードもあるほどだ。
キャスト陣は現在も舞台、映画、ドラマの各方面で第一線として活躍を続けているが、ひとたび『ワカコ酒』の現場に戻れば、阿吽の呼吸でいつもの空間を再現する。この確固たる信頼関係こそが、長期シリーズの質を落とさない最大の秘訣と言える。