名脇役・でんでんの現在と怪演の真相|元芸人から辿り着いた凄み

名脇役・でんでんの現在と怪演の真相|元芸人から辿り着いた凄み

名脇役・でんでんの現在と怪演の真相|元芸人から辿り着いた凄みの全体像を詳しく解説してご紹介します。

映画関係者や批評家がこぞって絶賛するのが、でんでんの演技力の評判の高さです。その真骨頂が白日の下に晒されたのが、2011年に公開された園子温監督の傑作スリラー『冷たい熱帯魚』でした。埼玉愛犬家連続殺人事件をモチーフにした本作で、でんでんは熱帯魚店を営む連続殺人鬼・村田幸雄役を演じました。親しみやすい笑顔で近づき、甲高い笑い声を上げながら相手を心理的に支配し、躊躇なく死体を解体していくその姿は、日本映画史に残る「最凶の怪演」と評されています。

同作において、でんでんは第35回日本アカデミー賞最優秀助演男優賞や第54回ブルーリボン賞助演男優賞など、国内の主要な映画賞を総なめにしました。社会心理学でいうところの「マニピュレーター(人の心理を巧妙に操る者)」の冷徹さと、昭和の商店主のような人懐っこさを同時に立ち上げる離れ業は、元芸人ならではの卓越した人間観察力があってこその産物です。

作品名(公開・放送年)演じた役柄と特徴受賞・反響データ編集部の分析・演技の凄み『冷たい熱帯魚』
(2011年映画)村田幸雄(熱帯魚店オーナー / 連続殺人鬼)日本アカデミー賞最優秀助演男優賞、ブルーリボン賞助演男優賞など主要映画賞を席巻日常の愛想の良さと残虐非道な狂気を瞬時に往復する、世界基準のサイコパス演技。『緊急取調室』シリーズ
(2014年〜テレビ朝日)菱本進(警視庁捜査一課・キントリ捜査官)世帯平均視聴率12〜14%台を連発し、「菱やん」の愛称で幅広いファン層を獲得武闘派の荒々しさと仲間思いの不器用な優しさが絶妙にブレンドされた名演。『あまちゃん』
(2013年NHK連続テレビ小説)長内六郎(北三陸市観光協会・袖が浜組合員)最高視聴率27.0%を記録した社会現象ドラマのムードメーカー地方の町に必ず一人はいる呑気で愛嬌のある年長者を自然体で体現。『CURE キュア』
(1997年映画・黒沢清監督)大井田巡査(交番勤務の警察官)国内外の映画祭でカルト的人気を誇るサイコロジカル・ホラーの金字塔平凡な日常が静かに狂気へと反転していく恐怖を抑えたトーンで表現。

テレビドラマにおける俳優でんでんの代表作一覧を語る上で欠かせないのが、天海祐希主演の大人気シリーズ『緊急取調室』です。でんでんが演じた菱本進(通称・菱やん)の役柄は、元マル暴の叩き上げ刑事。取調室での怒号を交えた揺さぶりや、時折見せる年長者としての包容力は、チーム「キントリ」の屋台骨として視聴者から絶大な支持を集めました。狂気と人情味の双方で頂点を極めている点こそ、でんでんの凄みなのです。

石川 優花
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石川 優花

心身ともに健康で持続可能なライフスタイルをテーマに、最新のウェルネストレンドを発信中。