創業時のオフィスは渋谷の間借りビル。システム開発の遅延、サービス開始直前の致命的なトラブル、資金ショートの危機など、立ち上げ期はまさに修羅場の連続でした。この時期の壮絶な失敗と奮闘の記録は、彼女の自著『不格好経営―チームDeNAの挑戦』(日本経済新聞出版)に赤裸々に綴られ、ビジネス書として異例のベストセラーを記録。「スマートに見える成功の裏には、泥水をすするような執念がある」という姿勢は、多くの起業家に衝撃を与えました。
ネットオークション事業「ビッダーズ」から始まったDeNAは、モバイル専用オークション「モバオク」や「モバゲータウン」の大ヒットにより急成長を遂げ、東証一部(現プライム市場)上場企業へと飛躍します。さらに2015年にはDeNA取締役会長に復帰し、日本プロ野球組織(NPB)で史上初となる女性球団オーナー(横浜DeNAベイスターズ)に就任。ファンエンゲージメントの刷新と球団経営の黒字化を両立させ、2026年にはチームを26年ぶりの日本一へと導きました。スタンドで歓喜の涙を流し、選手やファンと共に喜びを分かち合う姿は、スポーツ界・ビジネス界双方から絶賛を集めました。