絶大な効果を誇る鼻うがいですが、誤った方法や過度な頻度で行うと深刻なトラブルを引き起こします。知っておくべき鼻うがいをやりすぎた場合の危険性とデメリットは以下の3点です。
第一に、中耳炎の発症リスクです。洗浄中に唾液を飲み込んだり、洗浄直後に強く鼻をかんだりすると、鼻腔と耳をつなぐ「耳管」に洗浄液や細菌が逆流し、急性中耳炎を引き起こす恐れがあります。洗浄後は顔を軽く下に向けて自然に液を排出し、ティッシュを軽く当てる程度にとどめてください。
第二に、鼻粘膜のバリア機能破壊です。爽快感を求めて1日に何回も(4回以上など)過剰に洗浄を繰り返すと、粘膜表面を保護している必要な粘液層や常在菌叢まで洗い流してしまい、かえって粘膜の乾燥や感染への脆弱性を招きます。基本は1日1回〜2回(朝と帰宅後・入浴時)が至適頻度です。
【プロの結論】鼻うがいを日常に取り入れるべき人と慎重な判断基準
生活環境や既往症によって、鼻うがいの適性は明確に分かれます。自身の状態を客観的に見極めて取り入れることが肝要です。
【強くおすすめできる人】
- 毎年スギ・ヒノキ等の重い花粉症に苦しみ、薬の眠気に悩まされている人
- 慢性的な後鼻漏、喉の奥の痰の張り付き、慢性副鼻腔炎の診断を受けている人
- 粉塵の多い環境で働く人、または声を使う職業(歌手・アナウンサー・講師など)
- 口呼吸の癖があり、朝起きると喉の渇きや頭重感を覚える人
【慎重になるべき・医師への相談が必要な人】
- 重度の鼻中隔弯曲症やポリープ(鼻茸)があり、鼻腔が完全に閉塞している人(圧迫による耳への逆流リスク)
- 中耳炎を繰り返している人、または現在耳に痛みや閉塞感がある人
- 自分で嚥下や前傾姿勢のコントロールができない乳幼児や高齢者(誤嚥のリスク)