風屋ダムは治水専用の国土交通省直轄ダムとは異なり、主目的として水力発電を担う発電専用ダムです。取水された水はトンネルを通じて下流の十津川第一発電所に送られ、最大約12万5,000キロワットのクリーンな電力を生み出します。
ダムの水位は、発電の効率と直結しています。水圧を高めて発電機を効率よく回転させるためには、水位を可能な限り満水位(295.0m)近くに維持することが望ましい。しかし、天気予報で豪雨が予想される場合、ダム管理者はあらかじめ発電放流を行い、事前に水位を下げておく「事前放流(空き容量の確保)」を実行します。
「発電効率の最大化」と「事前放流による洪水調節容量の確保」。このふたつの命題は常に背中合わせであり、管理者は高度な気象予測をもとに数センチ単位の水位コントロールを行っています。