菅義偉氏は1948年(昭和23年)12月6日、秋田県雄勝郡秋ノ宮村(現・湯沢市秋ノ宮)の農家に生まれました。父・和三郎氏は地域のイチゴ栽培を成功させ「ぎんざ」ブランドを立ち上げた地元の名士であり、母や叔母は教員という厳格で勤勉な家庭環境で育ちます。
地元高校の卒業を控えた菅氏は、家業を継ぐことを望む周囲の反対を押し切り、「東京へ行けば自分の力で何か新しい可能性が開けるはずだ」という強い思いを抱いて上京を決意。集団就職列車に乗り、降り立った地で紹介されたのが東京都板橋区の段ボール工場(昭和紙器)でした。
しかし、朝から晩まで機械と向き合い段ボールを製造し続ける過酷な現場で、現実は決して甘くないことを痛感します。「このままでは一生が終わってしまうのではないか」という焦燥感に駆られた菅氏は、約2年で工場を退職。その後、築地市場の荷運び、新宿のカレーショップの店員、喫茶店のボーイ、ビルの警備員など、ありとあらゆるアルバイトを掛け持ちしながら、自力で大学進学を目指す生活へと身を投じました。