リアルタイムでグループの全盛期を知らない十代や二十代前半の若者が、SNSや各種ストリーミングを通じて作品の存在を知り、劇場へと足を運ぶ現象が目立っている。完璧にコントロールされた現代のSNSコンテンツに囲まれる若者にとって、スクリーン上で吐き出される無骨で不完全な熱量は、新鮮な驚きをもって受け止められている。
「綺麗に飾られていないからこそ、本物だと感じる」。劇場を訪れた20代の観客が残したその言葉は、SNSでの自己演出に疲弊した現代社会の病理と、この映画が持つ切実なリアルさが強く共鳴していることを物語っている。