冠婚葬祭のし袋書き方には、用途ごとに異なる明確な原則があります。水引の形状や筆記具のインクの濃さに込められた意味を理解しておかなければなりません。
水引の種類と選び方
- 結び切り(あわじ結び含む):一度結ぶとほどけないことから、「二度と繰り返さないでほしいこと」に用います。結婚祝い、快気祝い、そして葬儀や法要などの弔事全般で使用します。
- 蝶結び(花結び):何度でも結び直せることから、「何度あっても喜ばしいこと」に用います。出産祝い、長寿祝い、入学・就職祝いなどのお祝い事に適用し、結婚や弔事には絶対に使用しません。
表書きと中袋の正しい書き方
表書きの上段には「寿」「御結婚御祝」「御霊前」「御香典」などの名目を、下段中央には贈り主の氏名をフルネームで記入します。
弔事においては、通夜や葬儀・告別式では「薄墨(うすずみ)」の毛筆や筆ペンを使用するのが作法です。「涙で墨が薄まった」「突然の訃報に十分墨を擦る時間がなかった」という哀悼の意を表します。一方で四十九日以降の法要では、濃い墨を用いて構いません。
中袋の表面には包んだ金額を旧字体(大字)で「金 壱萬圓」「金 参萬圓」「金 伍萬圓」「金 拾萬圓」のように縦書きし、裏面には郵便番号、住所、氏名を明記します。これにより、受取側が集計や礼状送付を行う際の手間を大幅に軽減できます。