衝動的な怒りは、決して性格だけの問題ではない。脳科学の知見によれば、感情のブレーキ役を果たす前頭前野の機能低下が大きく関与している。特に、神経伝達物質であるセロトニンの分泌量が不足すると、感情の調整が利きにくくなり、些細な外因的刺激に対しても扁桃体が過剰反応を示してしまう。
心理学の分野においても、情動知能(EQ)を提唱したダニエル・ゴールマンが指摘するように、自らの感情状態を客観視する「自己認知能力」の低さが怒りの増幅に直結している。自身のストレス限界に気づけないままキャパシティを超過させ、結果として激しい爆発という形で表面化させてしまうわけだ。