リーンの恐ろしさを最も如実に物語っているのが、アメリカ音楽界における相次ぐスターたちの早すぎる死です。
リーンカルチャーのパイオニアとされたヒューストンの伝説的プロデューサーDJスクリューは2000年、リーンの過剰摂取により30歳の若さで急逝しました。その後も同グループのビッグ・モー(享年33)、サウス・ラップの巨頭ピンプ・C(享年33)が、いずれもコデインとプロメタジンの急性中毒や睡眠時無呼吸の合併により命を落としています。
さらに近年でも、新世代ラッパーとして絶大な人気を誇ったフレド・サンタナが常用による肝不全と腎不全の発作で27歳の若さで亡くなり、ジュース・ワールドの急死劇においてもオピオイド系薬物の乱用が大きな要因として浮き彫りになりました。カルチャーの象徴として消費されてきた歴史の裏には、取り返しのつかない夥しい犠牲が存在しています。