大規模な都市再開発が相次ぐ首都圏において、かつての「植栽」は建築の付属品に過ぎなかった。建物の余白を埋めるように整然と並べられた街路樹や、手入れの行き届いた芝生。しかし、そうした画一的な緑化に対するアンチテーゼとして提示されたのが、彼の掲げる「生きた建築」のビジョンである。
土の匂い、風の通り道、季節ごとに表情を変える多様な草木。彼の生み出す空間には、計画された不均一さが息づいている。完璧にコントロールされた人工物の中に、あえて予測不能な自然のダイナミズムを混入させる。この絶妙な塩梅こそが、殺伐とした都市空間に生きる人々の感情を揺さぶり、心地よい居場所を作り出しているのだ。