強力な分解力を持つ反面、素材の性質を理解せずに使用すると、取り返しのつかない破損や事故につながるリスクを孕んでいます。絶対に避けるべきNG項目を列挙します。
■ アルミニウム製品への使用は絶対NG
過炭酸ソーダの水溶液はアルカリ性を示します。アルミニウムはアルカリに非常に弱く、反応して酸化皮膜が破壊され、黒く変色したり表面が腐食してボロボロになります。お弁当箱、鍋、換気扇のアルミ製フィルターには絶対に使用してはいけません。
■ 毛(ウール)・絹(シルク)・動物性繊維の破損
ウールやシルク、羽毛(ダウン)などは「タンパク質」でできています。過炭酸ソーダのアルカリ成分と酸化力はタンパク質を強力に加水分解するため、繊維そのものが溶けてゴワゴワになったり、縮みや穴あきの原因になります。洗濯表示の「酸素系漂白剤不可」マークを必ず確認してください。
■ 密閉容器での長期保存による容器破裂事故
過炭酸ソーダは、空気中のわずかな湿気や温度変化によって、静かに酸素ガスを放出し続ける性質があります。密閉性の高いガラスキャニスターやパッキン付きのプラスチック容器に隙間なく詰め込んで放置すると、内部のガス圧が上昇して容器が破裂・飛散する危険があります。保管には、製品パッケージのままチャックを少し緩めておくか、ガス抜き弁のついた専用容器、もしくはフタに適度な隙間ができる通気性のあるケースを選んでください。
■ 金属パーツ(ボタン・ファスナー)の変色・酸化
衣類に付いている真鍮製や鉄製のボタン、ファスナーなどの金属パーツは、高濃度の過炭酸ソーダ水に長時間触れると変色したりサビを誘発する場合があります。デリケートな金具が付いた衣類は、つけ置き時間を30分以内に留めるか、部分洗いにとどめる配慮が求められます。