『こち亀』の最終回を語る上で避けて通れないのが、週刊少年ジャンプ2016年42号に掲載されたラストと、同日発売された単行本200巻に収録されたラストが「異なる」という前代未聞の試みだ。作者の秋本治氏は、雑誌を買ってくれた読者と、単行本を買い続けてくれた読者の双方にサプライズを提供しようと考えた。しかし、これが裏目に出る。
雑誌版では、両津勘吉が「復活してほしいキャラクター」の投票結果を発表するメタ的なギャグで幕を閉じる。一方、単行本版では、両津が麗子や中川たちに見送られながら、いつものように大騒ぎを起こして去っていくという、ややストーリー性の強い演出が加えられていた。この情報を事前に知らなかった読者や、どちらか一方しか読まなかった人々から「話が繋がらない」「手抜きではないか」という誤解が生じ、不満の声へと繋がっていったのだ。