今回の件は、従来のエンターテインメントの枠組みに大きな波紋を投げかけている。古くからものまね・パロディは日本の大衆文化として親しまれてきた。テレビ番組やライブでタレントを模倣することは、リスペクトの表れとして受容されることも多かったからだ。
しかし、今回のケースは従来と一線を画す。デジタル技術を用いて本人と誤認させるほどの精度で情報発信を行う行為は、肖像権やパブリシティ権の侵害に直触れしかねない。音楽業界や芸能界の幹部らは、「著作権やアーティストのブランド価値をどう守るかという、法整備が追いついていない新しい脅威だ」と強い警戒感を露わにしている。