ナツメグの毒性の主原因は、種子に含まれる精油成分「ミリスチシン」や「エレミシン」「サフロール」といった化学物質です。これらは体内で代謝される過程で中枢神経系や自律神経系に作用し、抗コリン作用(アセチルコリンの働きを阻害する作用)を引き起こします。これがミリスチシン毒性のメカニズムです。
では、ナツメグ何グラムで危険な領域に入るのでしょうか。調理で使われる通常の分量は1回あたり0.1g〜0.5g程度(数振り)であり、この範囲であれば完全に安全です。しかし、過剰摂取による危険域は極めて低い位置に設定されています。
ナツメグ過剰摂取危険性の臨床データによると、5g(小さじ1杯強、またはホール約1個分)の摂取から明らかな中毒症状が現れ始めます。さらにナツメグ致死量の目安は20g〜30g(ビン1本〜2本、ホール2〜3個程度)とされています。一般的な香辛料の瓶1本を面白半分で飲み干すだけで、致死ラインに容易に到達してしまう極めて危険なスパイスなのです。