北海道は風力や太陽光など、国内最大級の再生可能エネルギーポテンシャルを誇る。現在、政府と道が進めているのが、北海道で発電したグリーン電力を海底ケーブルで首都圏へと送る「日本海ルート」の海底送電網構想だ。これが完成すれば、東京圏のメガIT企業や工場に北海道産のクリーン電力が直接供給されることになる。
だが、地元では冷ややかな声も漏れる。「北海道の豊かな自然を開発して発電し、そのエネルギーの大半を東京へ送るだけなら、地元に残るのは環境破壊のリスクだけではないか」。こうした懸念に対し、知事は発電事業者に一定の地域還元や税負担を求める新たな仕組みを模索している。単なる『資源供給基地』として消費されるのか、それとも自立した独自の経済圏を確立できるのか。その境界線で激しい議論が続いている。