いま求められている個性派女優の役割は、大きく分けて二つある。一つは、狂気や悪意を体現する「怪演」枠。もう一つは、どこにでもいそうなリアルさを醸し出す「日常」枠だ。この両極端なキャラクターを演じ分けるバイプレイヤーたちが、作品の質を担保している。
怪演で話題になればSNSでバズるが、日常に溶け込む演技を得意とする女優の場合、視聴者は彼女たちを「本物の一般人」として認識してしまう。役柄としての印象が強すぎるあまり、本人の名前という「現実のラベル」が剥がれ落ちてしまうのだ。これこそが、名脇役たちが直面する幸福な誤算と言える。