膨らみ続ける疑惑に終止符を打つべく、イギリス当局は2004年から2006年にかけて、ロンドン警視庁長官ジョン・スティーブンス卿の指揮のもとで大規模な再捜査「パジエット作戦(Operation Paget)」を実施しました。英仏の警察当局が検証した結果、導き出された結論は明快でした。
捜査報告書は、陰謀説を真っ向から否定し、事故の原因を「運転手アンリ・ポールの重大な過失とパパラッチの追跡」によるものと断定しました。
科学的検証によって明らかになった主な事実は以下の通りです。
1つ目は、運転手アンリ・ポール氏の血中アルコール濃度がフランスの法定基準値の3倍を超えていたこと、および抗うつ薬を服用していた事実です。2つ目は、追跡するパパラッチを避けるために制限速度を大幅に超過した危険運転を行っていたこと。3つ目は、ダイアナ元妃を含め、同乗者の大半がシートベルトを着用していなかったことです。
また、ダイアナ元妃の妊娠説についても医学的・法医学的証拠から完全に否定されました。2008年の英高等裁判所における陪審員評決でも、「運転手の重過失および追跡車両による不法殺人(過失致死)」との結論が下され、法的な真相究明は幕を閉じました。