業界を揺るがせたのは、NetflixとHBO Maxという米国の二大配信巨頭が参画する前代未聞の共同制作プロジェクトへの参画だ。ライバル関係にあるプラットフォーム同士のハブとなり、両者の出資と配信権を調整するという至難の業を成し遂げた背景には、彼が長年培ってきた揺るぎない国際的信頼がある。
文化や言語の壁だけでなく、北米と日本のクリエイティブの衝突。脚本開発の現場では、数ヶ月に及ぶ激しい議論が戦わされたという。「ハリウッドの理屈をそのまま持ち込むのではなく、日本独特の美意識をどう残すか」。撮影現場での彼は、常にその境界線でクリエイターたちを守る防波堤となっていた。