彼の演技に横たわる強固なバックボーン。それは間違いなく、叩き上げの舞台演劇で培われた身体感覚だ。生身の役者と観客の熱気がダイレクトにぶつかり合う舞台空間。そこでの厳しい修練が、彼の骨太な表現力の核をかたち作っている。
なかでも、日本のエンターテインメント演劇の最高峰として君臨する劇団☆新感線の舞台への参画は、役者・大下源一郎の魅力を爆発させる決定的な機会となった。スピード感あふれる殺陣と激しいアクションが目まぐるしく展開するステージで、一瞬の狂いもない立ち回りを披露。重厚な刀を自在に操りつつ、登場人物の哀歓をエモーショナルに歌い上げる技術は、弛まぬ努力の賜物に他ならない。舞台上で鍛え抜かれた体幹と豊かな発声は、スクリーン越しであっても観客の胸を強力に揺さぶる。